看護の専門出版社である照林社の『まるごと図解 認知症』にてユマニチュードが紹介されました。

様々なタイプの認知症を見た目の特徴に基づいた「キャラクター分類」を用いて、症状に応じた対処法を紹介しています。

http://www.shorinsha.co.jp/detail.php…

ユマニチュードを継続的に取材してくださっているフジテレビの佐々木恭子アナウンサーによる取材・執筆です。取材を受けてくださったのは、会員ミーティングでもご自身の経験を語ってくださった片倉さま。非常事態宣言が出される中、どのような思いを抱え介護と向き合われているのかなど、最新の様子も盛り込まれた内容となっています。

『認知症の母親との介護生活を変えた「ユマニチュード」 相手を尊重するケア技法の経験』

宮崎日日新聞を皮切りに千葉日報、神戸新聞にも掲載いただいています。

魔法のケアと称されることもあるユマニチュードケア、その所以を丁寧に紐解いてまいります。

有料記事のリンクですが、四国新聞の掲載紙をご紹介させていただきます。

 

『ようこそユマニチュードの世界へ』

ユマニチュード考案者イヴ・ジネスト先生、ロゼット・マレスコッティ先生からのメッセージ連載

本内容はフランスのユマニチュード導入施設向けに配信されるニュースレター「ユマニチュードの絆」より転載したものです。ユマニチュード開発に至る経緯やジネスト先生たちの考えを知っていただく一助になると嬉しいです。

「ユマニチュード」

 

「ユマニチュード」という言葉はときに聞いた人に居心地の悪さを感じさせることがあります。そして、「私はいつも人間性を重視して働いている。別にユマニチュードなんていらない」という方もいます。すでに優しさや人間性をもって働いているので、新たな概念:ユマニチュードは不要だとお考えになるのです。しかし、人間性(Humanity)とユマニチュード(Humanitude)は同じものではありません。

まずは、人間性とは何か、ということに立ち戻って考えてみましょう。すべての人は哺乳類ヒト科に属します。しかし、「人間性を持つ」ことは人間という種に属するだけでは十分ではありません。

私たちがユマニチュードについて語るということは、人間の価値について語りあうことに他なりません。価値とは、世界を保つために私たちが大切だと考えるものです。自由、平等、友愛などは私たちの大切な価値です。また、いくつかの価値は、社会規範としてその社会においての美徳として存在します。つまり、価値には、仕事をする人にとって社会規範に従った行動をすることが含まれます。それはケアをする人であっても同じです。

そして、それが時に尊厳と強く結びついている自分の価値を否定されているように感じ傷つく人もいます。尊厳はどんな人からも奪いとることはできません。なぜならば、尊厳はその人そのものだからです。尊厳なしでは人は存在しえないのです。哲学者・カントが宣言したように、尊厳とは自由と美徳に基づく行動に深く由来します。その意味において、この言葉は人としての特異性である基本的な価値、つまり優しさ、寛大さ、利他主義、博愛など、人間にとって必要不可欠と考えられる価値観を表現しています。

もちろん、ケアをする人が人間性に欠けていることはありません。ケアをする人もまた、人間性という特性をもつ存在です。しかし、実際にケアを行うときにユマニチュードの哲学に基づいた行動をとっているでしょうか。

人は哺乳類ですが、他の哺乳類と決定的な違いがあります。ユマニチュードにおいてはこの違いが重要なのです。すべての哺乳類は、子供が生まれると自分の種に迎え入れるための行動を本能的に行います。具体的には、母親が子供をくまなく舐めます。子供が母親の胎内から外界へ出てくることを「第1の誕生」と呼ぶのであれば、子供は舐められることによって親の種族に迎え入れられる「第2の誕生」を経験します。

では、人間はどうでしょうか。子供が生まれた時、両親や周りにいる人々は、その子供を他の哺乳類とは違ったやり方で、その子を人間という種族に迎え入れます。舐めるのではなく、舐める代わりの行動をとるのです。

人は、舐める代わりにその子を見つめ、話しかけ、触れます。そして子が発達の過程で体を起こすようになることに注目し、ユマニチュードではこの4つを「人として存在するための重要な柱」と考えました。

見る・話す・触れるの3つは、相手と良い関係を結ぶために私たちが生涯を通じて行なっている必要不可欠なコミュニケーションの柱で、これによって互いに自分が人間であることを確認し、相手もそうであることを認め合っています。

今この文章を読んでいるあなたも、毎日、いつも、何千もの視線、何千もの言葉を受け取り、握手、愛撫やキスで相手に触れ、相手に触れられています。このコミュニケーションによって、あなたは存在しており、他者からあなたがここにいると認識されているのです。

しかし、あなたがケアをしている人、廊下の端にいる老人、もう喋らなくなった人、絶えずうめき声をあげている人、触られると体を固くしてしまう人、そういった人々は、何を受け取っているのでしょうか?

彼らは何も受け取っていません。もしくは、ほとんど受け取っていません。1日に120秒しかないケアをする人からの一方的な言葉、9回しかない短い眼差し、仕事のためだけに触れる行為、このような状況下において生きていくのは誰にとっても辛いことです。

ですから、私たちはケアをする相手をどのように見るのか、どのように話しかけるのか、どのように触れるのかを学ばなければならないのです。「人間性」や「優しい心」をもっているだけでは十分ではないのです。私たちが無意識に行う反射 的行動は、互いを傷つけ、怖れを生じさせてしまいます。「人間性」や「優しい心」はこの無意識下の行動の前には無力です。

相手がどのような状況 にあっても、人として出会い、共に時間を過ごすことを可能にする一連の哲学と技術がユマニチュードです。

ケアをする人はそれぞれ自分が大切にしたい価値観を持っています。しかし、価値観と自己の行動を一致 させるためには倫理 が必要です。その価値観を現実のものとするために、倫理としての技術を学ぶことと、働く組織の変革が欠かせません。

優しさと愛情にあふれた環境のもとで、高齢者が最期の日まで立って生活ができるよう、私たちは共に力をあわせていきたいと考えています。

ロゼット・マレスコッティ

イヴ・ジネスト

Le Lien de l’Humanitude より

下記からご覧いただけます。

学会だより 第3号

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さまざまなメディアで取り上げられ、興味を持ってくださる方も増えてきたユマニチュード。


「人間らしさ」「その人らしさ」を大切にしたケア技法ユマニチュードが多くの現場やご家庭に届き、日本中に良いケアが浸透することを目指しユマニチュード紹介映像を制作いたしました。


これは、福岡市と日本ユマニチュード学会が共同で制作した映像「介護に笑顔があふれだした~福岡市におけるユマニチュードの取り組み~」を元にしております。


●ユマニチュードの基本となる考え方効果を示す「理論編」
人間らしさを大切にするケア ユマニチュードとは

 

●ユマニチュードを実践されているご夫妻の体験記「家族編」
ユマニチュードとの出会いとご夫婦の変化

ケアに携わる多くの方々にご覧いただき、ユマニチュードについて知っていただけると幸いです。

2018年10月24日NHK総合テレビで放送された「認知症の人が劇的変化!“アイコンタクト”パワー全開SP」が英語化され、NHKワールドで2019年6月16日に放送されました。

放送は海外の視聴者から大反響いただき、今週末にNHKワールドJAPANで再放送が決定いたしました。

▼放送日時

7月4日(土)

13:10 – 13:55 / 20:10 – 20:55

7月5日(日)

1:10 – 1:55 / 7:10 – 7:55

https://www3.nhk.or.jp/nhkwor…/…/tv/gatten/20200704/5001229/

日本ユマニチュード学会の設立にあたり、本田代表理事は当学会を「ユマニチュードを実践したいと思うすべての方が肩を寄せ合える『雨宿りの木のような組織』にしたい」と語りました。しかし、新型コロナウイルスの影響もあり、会員の皆さまと直接集う機会を持てない日々が続いています。そこで、この度オンライン上で会員の皆さまと集える場所・会員限定サロン『雨宿りの木』を作ることといたしました。

『雨宿りの木』はZOOMを活用したオンラインサロンです。本田代表理事がナビゲーターとなり、毎回ゲストと共にユマニチュードやケアに関する対談をライブ配信いたします。対談後には、会員の皆さまからのご質問や感想なども募集する質問タイムもご用意し、共に語り合う時間を持ちたいと考えています。

第一回目のゲストは、富山県立大学看護学部 学部長 竹内登美子教授です。富山県立大学は全国で初めてユマニチュードを看護学部の正規カリキュラムとして導入しました。当日は、竹内教授に看護教育にユマニチュードを導入された経緯やその結果などもお伺いし、議論を深めてまいります。

第一回会員限定サロン『雨宿りの木』開催概要

日時:2020年6月20日(土)13:00~13:50
登壇者:本田美和子代表理事、竹内登美子教授
テーマ:「看護教育におけるユマニチュードの導入」
予約:不要。当学会会員ならどなたでも入退室自由。
※規定人数を超えるご参加をいただいた場合、入室できないことがあります。
ご希望の方はお早めに入室ください。

視聴方法:ZOOMにて配信 ※ZOOMの使い方はこちらをご覧ください。
URL:配信は終了しました。
パスワード:別途、会員メールにてお送りいたします。

竹内 登美子(たけうち とみこ)氏

筑波大学大学院修士課程修了。筑波大学で博士(教育学)取得。静岡県立大学看護学部准教授、岐阜大学医学部看護学科教授、富山大学大学院医学薬学研究部教授。2017年度から富山県立大学教授兼富山県厚生部看護学部整備参与として2019年4月の看護学部開設準備に当たってきた。現在は教授・学部長。専門は老年看護学。日本看護科学学会、日本医学教育学会、日本認知症ケア学会、日本老年看護学会などに所属。認知症本人とその家族に対する支援のために、「認知症本人と家族介護者の語り」のデータベースをウェブサイト上で提供している。

プログラム

12:50 ~ 入室開始

13:00 ~ ライブ配信開始

13:00 ~ 13:30 対談:本田代表理事、竹内登美子教授
テーマ:「看護教育におけるユマニチュードの導入」
13:30 ~ 13:50 質問タイム

13:50  終了

不定期ではありますが、今後もさまざまな方をゲストにお招きして開催してまいります。当学会は、医療・看護・介護などの専門職の方はもちろん、ご家族の介護に携わられている方やユマニチュードに関心のある方などどなたでも会員としてご参加いただけます。

ご参加を希望する方でまだ会員登録されていない方は、ぜひこの機会に登録いただき『雨宿りの木』にご参加ください。

詳しくは、「入会のご案内」をご覧ください。