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認定インストラクターの皆さま

朝夕の冷え込みと木々の彩りが増してまいりましたが、皆さまお変わりなくお元気にお過ごしでいらっしゃいますでしょうか。 日本ユマニチュード学会事務局 永井です。主題の件につき、皆さまのご参加をいただきたくご案内させていただきます。

先週の理事会にて討議された『2022年からのユマニチュード学会重点取り組み課題』について、インストラクターの皆さまにいち早く情報共有させていただくとともに、新たにスタートするインストラクター交流サイトの使用方法と資格更新制度の登録方法、ならびに施設認証制度への取り組みについて、10名程度の少人数制で、双方向に交流しながらしっかりとご案内したいと考えております。

 具体的には、2時間程度のオンラインミーティングを12月中旬に4スロット設定、人数に偏りが出ないよう調整させていただく予定です。 つきましては、出席可能日時を別メールにて届くgoogle フォームに11月28日(日)までに回答いただきたく、よろしくお願いいたします。メールは、学会にご登録のアドレスにお送りしています。

まだ届いていない方は、迷惑メールの設定を今一度ご確認ください。ドメイン全体(@jhuma.org)ならびに、インストラクターメーリングリスト(jhuma-regular@jhumaorg.xsrv.jp)のアドレスを追加頂けますようお願いいたします。師走のお忙しいところを恐れ入りますが、皆さまとお目にかかり、今後の活動についてご一緒に話し合いできますことを楽しみにしております。

お時間のご調整をいただきたく、どうぞよろしくお願いいたします。
ご不明な点などございましたら、事務局代表 info@jhuma.org、もしくは私までご遠慮なくお尋ねください。

 

永井美保子
日本ユマニチュード学会事務局

家族介護者の体験談をご紹介します

ご家族の介護にユマニチュードを取り入れ、実践してくださる方々が増えています。会員の皆様にその体験談を募集したところ、ご家族ならではの素敵なお話が多数寄せられましたのでご紹介します。

片倉美佐子さん(福岡市在住)

認知症のお母様のケアにユマニチュードを取り入れて4年になる片倉さん。第一回会員ミーティングにゲストとしてご登場いただき、本田代表理事との対談ではユマニチュードとの出会いやその実践を語っていただきました。今回はコロナ禍において、100歳を迎えたお母様の介護にどう向き合われたかお話ししてくださいました。

「立つ」と人は前向きになる

-この11月にお母様が100歳となられたそうですね。おめでとうございます。

片倉美佐子さん ありがとうございます。母の生きる力と多くの支えて下さった方々の優しさ、そしてユマニチュードのおかげです。この夏から特別養護老人ホームに入所いたしましたが、敬老の日には内閣総理大臣、福岡県、福岡市からのお祝い、そして施設でも表彰の場を設けて下さいました。またコロナが収束しているおかげで、100歳の誕生日には私と息子も面会して直接お祝いできました。

—それは何よりです。入所される前はコロナ禍でご家族での介護も大変だったのではないでしょうか。どうお過ごしでしたか。

以前、本田先生とお話しした頃からずっと平日はデイサービス、デイケア、週末は3泊のショートステイを利用すると言うサイクルで落ち着いていました。その中で、コロナの前となりますが、2年前の5月に一度、肺炎となり1ヶ月ほど入院をしたことがありました。

母は一人で杖なども使わずに普通に歩いていましたが、「入院をすると寝たきりになる」とよく言われるので、そこがとても心配で。ユマニチュードでも「立つ」ことはとても大切ですし、とにかく毎日毎日、面会に行き、少しでも車椅子から立ってもらうようにしていたのですが、なかなか素人では難しかったです。

—それでどうされたのですか。

退院する前の10日間、病院に頼んでリハビリを入れてもらったんです。お医者様は「いきなり大丈夫かな」と心配していましたが、良い療法士さんに出会い、さすがプロですね、あっという間に階段もスタスタと上り下りできるまで回復しました。

そこで驚いたのは、立って歩くことができるようになったら、母が以前から大好きだったパズルもまた集中してやるようになったんです。やはり自分の足で立てること、歩けることは、人の気持ちを前向きにさせるんだなと思いました。ユマニチュードの4つの柱に「立つ」が入っているのはそう言う意味もあるのかと感心しました。

—それは素晴らしいご経験でした。

はい。退院してからは、通っている施設のお祭りでひ孫と一緒に太鼓を叩いたり、七五三で一緒に神社にお参りに行って高い段も上ったり、本人も再び自信が持てたようです。認知症もこちらがユマニチュードで対応していれば不穏は起きませんし、施設も慣れたスタッフの方々ばかりで、とても穏やかに過ごしていました。

ただ、2020年の1月くらいから、意思表示が遅くなってトイレに間に合わなかったり、立つときに支えが必要になってきて、私もどうしたものかと思っていた頃にコロナ禍となり緊急事態宣言が出たのです。

—2020年の4月の頭ですね。

そうです。ちょうどその直前にショートステイに入っていたのですが、施設の方から「今、施設を出てしまうと戻ることができないかもしれない」と言われて、私も感染のことを考えると施設にいた方が安心かもと思い、ショートステイを4月の下旬まで延長してもらいました。

それでも緊急事態下であることは続きましたので、また延長、延長と繰り返し、結局は6月半ばまで母は施設に留まりました。

—その間、片倉さんはお母様と会えなかったのですか。

1ヶ月に一度、内科や精神科の病院を受診する時は家族が付き添えましたので、施設に留まって1ヶ月半後の5月半ばにようやく会えました。

施設から母の様子は定期的に知らせてくれていて、眠気が強くなっていたり、足の運びが悪くなり、またむくみも出てきていると聞いて心配していたのですが、実際に会った時も車椅子で目をつむっていて。声をかけると目が開いて笑顔が出たので少しほっとしたのですが、言葉は出ませんでした。

6月に家に帰ってきた時も、足がふらついて1人で立つことが難しかったです。翌日から食欲も出て、パズルもやり始めましたが、歩行は前のめりになってしまい、いつ転ぶか心配な状況でした。

私が今、反省しているのは、この時に長い期間、母を預け過ぎたかなと言うことです。足腰が弱ったのは、母に心不全があるために、感染予防策として他の入所者との接触を避けるよう席が固定されて、あまり動けなかったことが一つの原因ではないかと思います。

私自身も仕事があり、また緊急事態で休校になった孫の世話もあり、「施設に母をお願いできるなら安心」と深く考えずにショートステイを延長しました。勇気を持って「家で大丈夫」と言えば良かったなと思いますが、その時は言えませんでした。1回目の緊急事態宣言下では、皆が手探りで仕方のなかったことではあるのですが。

—その後もコロナの蔓延は続きました。

はい、福岡県は独自のコロナ警報というものもありまして、そうした状況もにらみながら、デイサービスとデイケア、ショートステイといういつものサイクルを基本にショートステイの期間を10日間くらいに延ばしたり、ということを繰り返しました。そんな中でも昨年の11月には白寿のお祝いを家族でできましたので、それは本当に嬉しかったです。

—良かったです。

白い帽子と着物を着てもらい、みんなで写真も撮り、楽しい思い出になりました。ただ年末に18日間のショートステイから帰ってきたら足のむくみが酷く、両足が腫れたようになっていて、いつもの靴も履けなくなっていました。

内科を受診したりして心配したのですが、家での生活を始めたら、みるみるうちにむくみが引いてきたんです。自分で動いてデイサービスに行く、帰ってくるという生活をしていると少しでも立って歩きますし、家ではトイレのときは母に手すりに捕まって立ってもらいズボンの上げ下げをしていましたから、やはり「立つ」ということの効果だと思いました。

ですので、その後は緊急事態や警報が出ても慌てずに、いつものサイクルでショートステイは少しずつ、をやっていました。今年の5月のコロナワクチンの接種はショートステイの間にしていただいて、副反応の心配もありましたのでこれは本当に助かりました。

離れていても「あなたのことが大切」と伝えたい

—8月に特別養護老人ホームに入所されたそうですが、何かきっかけがあったのでしょうか。

はい、7月くらいから膝がガクガクなり始めて歩きにくそうになりました。整形外科を受診して、栄養面でも気を配ったりしたのですが、私が支えても車に乗るのが難しくなりました。8月に入って、トイレで立つことが難しくなり、また椅子からずり落ちてしまい、私が母を起こすこともできない状況になったことで、「これはもう無理だ」とケアマネージャーに相談したところ、すぐにいくつかの特養に申し込みをするよう言われました。

ただ、いつ入所できるか分かりませんから、家で暮らすことを考えて玄関にスロープをつける住宅改造やヘルパーさんに来ていただく相談も同時にしていましたが、運よくショートステイで通っている施設へ入れることとなり、ショートステイからそのまま入所となりました。

—100歳のお祝いをされたとのことですが、施設に入ってからのお母様のご様子はいかがですか。

入所前よりも食事も取れるようになり体重も増えています。お腹がいっぱいのときは口を開けないそうなのですが、施設の方も無理強いすることなく本人の意思を尊重して下さっていて助かりますし、安心していられます。

緊急事態の間も週に一度はオンラインで映像通話ができましたので、母の好きな歌を一緒に歌ったり、私がキーボードで曲を弾いたりして聴いてもらいました。母は目をつむったままのことが多いですが、声は出なくても、手で拍子を取ったりしてくれます。

—お母様のお好きなことをされているのですね。

はい、母の好きな童謡の「赤い靴」やショートステイから帰る時に車の中で必ずかけていた「岩壁の母」を聴いてもらいます。時々、パッと目を開けてくれることもあるので、喜んでくれているのではないかと思います。

今、何より大切にしているのはユマニチュードの「再会の約束」です。通話の最後には必ず「今度会いに行くからね」「会いに行くから待っててね」と声かけするようにしています。母が施設に入ってから私ができることは限られていますが、「あなたのことを大切に思っています」というユマニチュードの言葉を心に留めて、母との時間を大切にしたいと思います。

(聞き手・木村環)

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北海道札幌市で複数の老人ホーム施設を運営する社会福祉法人 神愛園は、日本ユマニチュード学会の賛助会員として当学会の活動に賛同いただいています。

2021年6月、同施設の職員の方向けに森山由香インストラクターが「優しさを伝えるケア技術ーユマニチュードー」のオンライン講演会を行いました。当日は13部署、125名の方が参加され、講演会で得た気づきや感想を事務局にお送りいただきましたので、その一部をご紹介させていただきます。

講演会後に寄せられたご意見・ご感想

講師の方が「心が動けば体が動く」とされたが、長く介護の仕事に携わる私も同じように思ってやってきました。しかし、徐々に介護を受ける側ではなく、介護を提供する側の自分が失敗しないように、段取りを忘れないように、との思いで頭がいっぱいになっていたことに、この講演で気づかされました。
よかれと思ってやっていることを、相手の存在を尊重できる形で届けていこうと、改めて感じました。

ヘルパーとして活動していると、時間内にしなければならいことをするため、本来は利用者さんと一緒に行う活動を、ヘルパー一人で行ってしまうこともありました。
しかし、それでは利用者さんが「一緒にしたい」行動を無視して尊重できていないことになるので、今後の活動面で注意していきたいです。

ユマニチュードは、ケアの対象となる相手に「あなたは大切な存在です」というメッセージを相手が理解できる形で伝える哲学に基づいた技術と捉えると、4つの柱、5つのステップにとても納得できました。
「ユマニチュードとは高齢者のみならず、誰に対しても活かせる技術。大切な人に対して無意識に行っていることを意識的に行う」という言葉が印象的でした。

「できることを奪わず、できないことを要求せず、埋もれた力を引き出す」という言葉がとてもわかりやすく、「介護」を表現していると感じました。介護が必要な人に対し、何でもやってあげることがいいことではなく、できること・できないことをしっかり把握することが重要で、その上でできないことのみをサポートすることで介護される側の尊重も守られるし、介護する側の負担も軽減できるのではないかと感じました。

ユマニチュードの実践を一人で成し遂げるには困難があり、チームとして行なっていく必要も感じました。 一人の関わりでは、点での関わりで終わってしまい、本当の改善策につながらない、一貫性がないものになってしまいます。今後より実践沿った研修を重ねて、一人ではなくチームとしてユマニチュードを実践していきたいと思います。

赤ちゃんに接すつように「見る」「話す」「触れる」ことは、常態化するのに時間がかかると思いますが、職員同士の挨拶でも家族や友人に対しても、しっかりと相手の目を見て元気に挨拶することから始めようと思います。 日本人特有のテレや恥ずかしさはありますが、より良い人生を生きるために率先してユマニチュードを身につけたいと思います。「心が動けば、体が動く」に取り組みます。

講演を聞いて、これまで当たり前のように行なっていた自分のケアを改める部分に気づくと同時に、人間らしさを取り戻すケアとして、自分が利用様にできるケアはまだたくさんあると感じられました。 具体的に実践できるケア技術を見ることができ、冷静に利用者様が何を言おうとしてるのか、今、利用者様に必要なことは何か、どのようなケアが適切かを考え、その方に合わせたケアが行える環境を整えていきたいと思いました。

講演会後、各事業所の推進者がメインとなり、一事例を3か月という期間を定め取り組み、その結果の報告を繰り返しているところです。また、各事業所の取り組み報告を掲示し、共有を行っています。そのほか、ケアプランにユマニチュードを盛り込みながら、実践につながる環境を作っています。とのお声をいただきました。

賛助会員制度

当学会では、ユマニチュードの浸透を共に目指してくださる施設や法人様による賛助会員制度を設定しており、すでに多くの皆様と活動を共にさせていただいております。くわしくはこちらをご覧ください。