第10回サポーターズサロン開催報告

2025年5月20日(火)18時から『第10回サポーターズサロン』をオンラインで開催しました。サポーター準備講座・養成講座を受講後、 “ユマニチュードを通して優しさが伝わり合う社会を実現するために共に助けあい、支え合う仲間”としてサポーター登録してくださった方々と2カ月に1度、集います。

今回は年に1度のスキルアップ講座。『5つのステップ』をテーマに講座で学んだ内容を振り返りつつ、更に学びを深めました。

進行はユマニチュード認定インストラクターで、北星学園大学教授でもある当学会の大島寿美子理事。北海道から沖縄までの全国のサポーター、そしてユマニチュード認定インストラクターの渡邉美江子さん、桃勝利さんも参加しました。

~ユマニチュード『5つのステップ』~

養成講座で学んだ「5つのステップ」(①出会いの準備 ②ケアの準備 ③知覚の連結 ④感情の固定 ⑤再開の約束)。各ステップの意味や効果を、講座では見られなかった実際のケア映像を見ながら、講師が解説をし、更に学びを深めました。

認定インストラクターの渡邉さんは、ノックの重要性について説明。認知症の方でも、ノックによって8-9割の方が反応を示し、コミュニケーションが成立すること、相手を尊重していることが伝わる経験を共有しました。認定インストラクター桃さんは、認知症の方は、こちらの名前は覚えていなくても、良い時間を共有することで良い印象が感情として記憶に残りますと、感情の固定の経験談を共有しました。

講義の後、サポーターの皆さんから
「準備の段階で、ほとんどの攻撃的な行動が軽減されるといっていたが、自宅・家族だと難しいとも感じる。」
「ディサービスで、重度の認知症の方が、他の利用者さんとすれ違っただけでも威嚇するなどの攻撃性がある。自分と1対1での関わりは、ユマニチュードの効果かとても穏やかだが、どうしたら、利用者さんなど周りの人に対して攻撃性がなくなるだろうか?」
といった質問があり、インストラクターとサポーターが、経験や体験を通したアドバイスをしました。

最後に、みなで自由に意見交換する場面では、
「児童発達支援の現場で感覚過敏や不安を抱えた子どもに対し、「出会いの準備」や丁寧な声かけが関係性づくりに効果的で、ケアの土台になると実感しています。」
「父親が病院で身体拘束された経験から、身体抑制のないケアの必要性を感じており、ユマニチュードがその解決の手段になると感じました」
といったご意見をいただきました。

「サポーター活動の一環として、多くの方にユマニチュードを知っていただき、またサポーター仲間を増やす活動「キャラバンWithサポーター」を行っていますが、3月にこれを主催した横山由美さんから「キャラバンに参加してくれた施設(横山さんのお父様が入居されていた)の施設長さんや介護職の方が、色々な立場の方と意見交換することが普段ないので、とても勉強になった。今後もこういう機会をもって、ユマニチュードを取りいれていきたいと言われました。またサポーターの皆さんが参加して話してくれたことがとても心強かったです」と感想をいただきました。

今後も、共に助けあい支え合う仲間として多くのサポーターと「サポーターズサロン」、「キャバンwithサポーター」など様々な活動を通して、優しさが伝わり合う社会を実現するために、活動を続けて参ります。

多くのサポーターの皆様のご参加をお待ちしています!

次回、第11回サポーターズサロン(2025年7月29日)の話題提供者は、Sさん。

サポーターの皆様との再会を楽しみにしています。

前のページに戻る