第8回サポーターズレター 長谷川恵(秋田県)

サポーターズレター
ユマニチュード認定サポーター準備講座・養成講座を受講後、 “ユマニチュードを通して優しさが伝わり合う社会を実現するために共に助けあい、支え合う仲間”としてサポーター登録してくださった方からのお声をお届けします。

ユマニチュード認定サポーター

長谷川恵(秋田県)

サポーター講座を受けた動機

 ユマニチュードのオンライン配信で、フランスのユマニチュード認証施設の見学をした時の話を伺いました。フランスだから、食事にはワインが出る。牡蠣の身を細かく刻んでゼリーでとじ、殻の上にのせると、「オイスターのジュレ」。アペリティフの出来上がり…そんな洒落た介護食を前にして、なんて素晴らしいケアなんだろうと思いました。この話を聞いて、ユマニチュード学会に即入会しました!
 ユマニチュードを知るにつれて興味がわき、「四つの柱って実際どう使うの?」「5つのステップって何だろう?」と引き込まれ、スキルとして体得したくなりました。

サポーター講座を受けた感想

日常生活で習ったことを試してみるのが宿題なのですが、ユマニチュードはまるで打ち出の小槌のように効果がありました。また、介護生活でくたびれた心と身体に、新しい電源を差し込んだみたいにあかりがともりました。

サポーター講座を受けた、前と後の変化

受講前は「触れ」たり、明るく「話しかけて」みたり、瞳を「見つめ」たり、「立って」体操したり、自分なりに「四つの柱」と格闘していました。講義を受けてからは、
「私はあなたを大切に思っていますよ」
「私はあなたを尊敬しています」
「ここにいてくれてありがとう」
——そのメッセージを「届けるための動作」として、触れ、見つめ、話しかけ、共に立つようになりました。ただのスキルではなく、信頼関係を作ろうとするように心の方向が変わりました。

実践して効果があったこと

戦中に子ども時代を過ごした母は、台所には台布巾一枚しかなかったので、食器もガス台も台布巾で拭くのです。一方で高度成長期を牽引してきた彼女は、水をジャージャー流しっぱなしでお茶碗を洗います。
 ずっと平行線だった価値観ですが、母に「お母さんは仕事のできる人だから」「お母さんのこと大好きだよ」と、ユマニチュードの第2のステップ「ケアの準備」を丁寧にしてから、夕食時に母に意見を聞いて話し合ってみました。すると彼女は自分の流儀を捨てて、節水してお茶碗を洗いました!さらに食器や手拭きの布巾を使い分け、自分で取りやすい場所にセッティングするという離れ技をしたのです!ユマニチュードは打ち出の小槌かと思いました…。


自作のクリスマスリースと母

サポーターズサロンについて(皆さんとの意見交換を通じて感じたこと)

話題を提供したら、泉がわくように、次々と意見や声があふれ出てきました。ほぼ全員の参加者のみなさまからの発言が提示されて、深くて広くて大きな学びと気づきの機会となりました。

目から鱗だったり、膝を打ったり、ほろりときたり…。揺らぎながらつまづきながら悩みながらも介護やケアの日々を歩んでいるおひとりおひとりの「生きた経験」が分かち合えるサポーターズサロンは私にとってオアシスであり、憩いであり、ヤル気スイッチブースターです。

特に印象に残ったのは、本人が介護されるだけでなく、「お母さん助けてくれる?」「お父さん協力してくれるかな?」と言って本人が介護者を助ける図式を作ると、ケアがスムーズに行くという発言を何人かからいただき、うれしくなりました。

それだけではなく、医療関係の仕事をしている参加者が嚥下のリハビリにあたる時、患者さんに「私たちを喜ばせてください!」とおっしゃっているとのこと。医療従事者は患者にとって他人だし、プロだから助けてもらうわけにはいかない。そこで「Aさん、全部食べてくれてうれしい〜!」「Bさん美味しく食べたんだ。よかった、よかった」と喜ぶと経口で患者さんがよく食べるのだそう。これには舌を巻き、さっそく母に試したら、きれいに完食してくれたのです!「喜ぶ」…有効です!

ユマニチュードについて思うこと

私は本人中心のケアがしたくて、ユマニチュードを学び始めましたが、ユマニチュードはそのはるかに斜め上を行っていました!

ジネスト先生曰く、「本人が中心なら本人は恥ずかしいでしょ?みんなから見られて。でも中心にあるのは『あなたと私の関係性』です!」

あなただけでもなく、私だけでもない「あいだ」に生まれる関係性こそケアの核、「関係性中心のユマニチュード」。まだまだ学びの深掘りと実践の広がりは尽きません。

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