<第3回:あしたの働き方研究所 加藤深雪さま>認定インストラクターとの無料講習会に参加された方からの喜びの声

ユマニチュードキャラバン2023 好評開催中!

認定インストラクターとの無料講習会に参加された方からの喜びの声を取材しました。

一般社団法人あしたの働き方研究所

代表理事 加藤 深雪さま

第3回は、2023年6月に受講された『一般社団法人 あしたの働き方研究所』代表理事の加藤深雪さんです。

皆が知っていたら皆がラクになる、コミュニケーションの技術

加藤さんが代表理事を務める『一般社団法人 あしたの働き方研究所』では、主に大人の発達障害など、生きづらさを抱える人の職場での理解とコミュニケーションを促進する活動や、職場のメンタルケア支援をミッションとしています。今回は、ユマニチュードがD&Iの基本的精神を体現していて、日頃からケアに関わっていらっしゃる皆様がよりよいケアを実践するためのお役に立つ、との思いからキャラバンに参加されました。

加藤さん ユマニチュードはタノシニアン®️の伴克子さん(第1回に登場)から紹介されて知りました。取り組みを聞いて、発達障害のある方とコミュニケーションをとる際に意識しなければいけないことと、共通する部分があると思ったのです。なかなか伝わらない相手に対して、どう気持ちを伝えてコミュニケーションをとっていくのか、そこのところに興味がわきました。

少しして91歳と88歳の両親の介護が始まり、今までなら起きなかったさまざまな出来事に直面しました。特に穏やかだった父が怒りっぽくなったのには戸惑いましたが、目を見て話したり、背中をさすったり、ユマニチュードの技術を使うと、とてもよいコミュニケーションが取れるようになって。「効果があるな」とますます関心を持つようになったのです。

公私の立場から、ユマニチュードの可能性を感じたという加藤さん。実際にキャラバンを受講してみていかがでしたか?

加藤さん 発達障害の中でも、特に自閉スペクトラム症の人と認知症の人では、脳の前頭前野(記憶や判断、感情のコントロールを司る部分)の機能が似ています。例えば自閉スペクトラム症の人が何かに夢中になっているときに声をかけても、コミュニケーションをとるのは難しい。相手の様子を見て、相手のペースに合わせて対応をしていく必要があるのですが、ユマニチュードの根本にあるケアに対する哲学というか人を思いやる基本の精神は自閉スペクトラム症の方へのそれと通じ合うものを感じました。

技術の面ではそのまま取り入れられる部分とそうでない部分もあります。自閉症の方は目をじっと見られるのが苦手な場合もあるので、「目を見て話す」ことは難しいのですが、小さなお子さんの場合、広い面積で適度に圧をかけながら行う触れる技術については、ご両親に対してお伝えするのはよいのではないかと思っています。

今後、介護の現場にとどまらず、ユマニチュードがより広く活用されていくとしたら、どのようなことが期待されますか?

加藤さん ユマニチュードの考え方で接すると、相手が穏やかになりますね。わが家でも父がよく笑うようになりました。相手がニッコリ笑ってくれればこちらも嬉しい。そんな循環が生まれるようになる。だから皆がこの方法を知っていれば、皆がラクになると思います。介護に限らず、ケアを必要とする人が身近にいるという状況は、誰にでも起こりうること。誰もが一人で生きているわけではありませんから。この考え方をいろいろな場面で活かしていけば、コミュニケーションがとりやすく、お互いの関係性もよくなるはず。そのことが、社会全体の生きやすさにつながっていくと思いますね。

参加者の皆様から寄せらせた感想

― 認知症、発達障害、うつ病、どれも身近に起こりうること。ユマニチュードはそれに対応できる技術だと思う。

― 介護者ではないが、仕事上、高齢者とそのご家族と接する機会が多い。ユマニチュードの考え方をご紹介したり、自分の仕事にも活かしていきたい

― 回想法(昔のことを丁寧に聞き、思い出を蘇らせること)について、とてもよい勉強になった。

― 近い将来、ユマニチュードを取り入れている心療内科のクリニックで働いてみたいと考えるようになった。

ご紹介

加藤さん企画のインターネットラジオ「たるみんの わくわくワークヒント」
毎回いろんなゲストをお迎えしての放送は、いつでも繰り返しお聞き頂けます。

https://honmaru-radio.com/category/ashihata/

Zoomによるセミナーも積極的に開催されています。
(発達障がいに関するセミナーの様子)



普段の対面研修の様子



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