評価保清

評価保清とは

評価保清と呼ばれる評価ツールがあります。これは、ケア現場へユマニチュードを浸透させるために大変重要な、ユマニチュードの特徴的なコンセプトとも言えるものです。

評価保清は、看護師あるいは介護士などとともに、保清をしている間に行ないます。どのようなタイプの保清を行なうべきか、入居者・患者ごとに判断することが可能となり、経時的な変化が追跡できます。これらの評価を基に、一人ひとりの方の保清をすれば、本人の健康と身体能力をどのように維持することができるかがわかります。

ユマニチュードのトレーニングによって評価保清に取り組む前は、保清は、同じ対象者であってもケアをする人によって異なる、ばらつきのあるものでした。ある日は臥位のままでベッドで保清を行ない、別の日には座位で保清をするという日もありました。一貫性がなかったため、対象者の状態の改善も認められなかったのです。しかしながら、評価保清を取り入れることによって、どのような保清が本人に最も適しているかを判断し、同じ評価方法の基準の下、改善目標を見える化し、全スタッフが一貫してそれを目指すことができるようになるのです。(フランス老年内科専門医カンディダ・デルマスの講演より)

評価保清の詳細については、IGM-Japon合同会社が運営している専門職向け研修にて詳しく学ぶことができます。

◇出典:

ユマニチュードを語る〜市民公開講座でたどる<それぞれのユマニチュード>の歩み

編著者:イヴ・ジネスト、ロゼット・マレスコッティ、本田美和子

発行所:株式会社日本評論社