第3回サポーターズレター 坂元佐知子さん(和歌山県)

サポーターズレター
ユマニチュード認定サポーター準備講座・養成講座を受講後、 “ユマニチュードを通して優しさが伝わり合う社会を実現するために共に助けあい、支え合う仲間”としてサポーター登録してくださった方からのお声をお届けします。

ユマニチュード認定サポーター

坂元佐知子さん(和歌山県)

サポーター講座を受けた動機

前の職場でユマニチュードを取り入れるとの事で、職場独自の方法で勉強しましたが、実践していく中で、難しいと思うことに答えを得られず、ただできていないことを指摘されるだけだったので、本当はどうなのかを知りたくて講座を受けました。

できていない時、目を見て話すと顔を引っ掻かれたこともあり、顔がひきつって笑顔になれず難しく思っていました。しかし講座を受けて何ができていなかったのかが、よくわかりました。

サポーター講座を受けた、前と後の変化

いまは別の仕事について、母と一緒に暮らし、母の介護をしています。

もともと母は、父が亡くなってから1人暮らしをしていました。たまに電話をすると元気だよと答え、一人で買い物に行き、生協も注文して、生活は出来ていると思っていました。ある日、携帯電話も家の電話も不通になり、慌てて様子を見に行ったら、家中の電源を切って、エアコンのコンセントも抜いて、寒い中、暖を取ることもできない状況でした。1人での生活は難しい?と考え私の家で一緒に暮らすことになりました。

しかし、毎日家に帰ると言うようになり、環境が変わると生活するのが大変そうです。 そんな母を見てつくづく思ったのは、もっと早くどこで誰と生活するかを家族で話し合っておけば良かったということ。認知症が進んでいると、本人の意思を聞くのが難しいです。

ユマニチュードの講座を受ける前、母に話しかけても返事がないので、耳が遠いのかと思い、耳鼻科に行って検査や耳垢の掃除、補聴器の相談をしましたが、特に問題がないと言われました。講座を受けて、ユマニチュードで目を見て正面から話す、家族なので、すごく近づいてやってみたら、普通の声で聞こえているのがわかりました。正しい接し方をすれば伝わることを学んで、コミュニケーションがうまくいくようになりました。

サポーターズサロンについて(皆さんとの意見交換をして)

一方で、母は、同じことを繰り返し何度も話し、何度も質問します。それに対して私は、感情的になってイライラし、疲れてしまいます。感情をコントロールできない時、どうしたらいいのか?


坂元さん撮影・提供

話題転換の為に違うこと、例えば、料理や、散歩しようとか、提案して、工夫していますが、毎回はうまくいかず、反省しています。何かいいアイディアは?

サロンで皆さんに問いかけました。色々なご職業、ご経験を持つ方がいて、親身に答えてくださいました。母とのコミュニケーションの事だけでなく、私の気持ちについても考えてくださり、ありがたいご意見、アドバイスをいただきました。そして、同じ悩みを持つ方もいらっしゃることも知り、私だけでない、一人ではないという気持ちにもなれました。

ユマニチュードについて思うこと

自分中心の考えを持つ人が増す世の中で、相手を思いやり、優しさを伝える技術=ユマニチュードが広がれば、もっとあたたかで安心して暮らせる、そんな世の中になると思います。


坂元さん撮影・提供

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